極上スイートオフィス 御曹司の独占愛
キスと絆と、少しのワガママ
《真帆side》




「催事、予算クリアおめでとう! かんぱーい!」


カナちゃんと同時に、カルピスチューハイの大きなグラスを掲げた。


私が引き継いで以降、落ちっぱなしだった東武のGWの催事が、ギリギリではあったものの今度初めて売上予算を達成した。


今日はその打ち上げに店長のカナちゃんとふたりで飲むことになった。


「ほんっとうにお疲れ様でした。カナちゃんはじめ、販売員のみんなが協力してくれたおかげです!」

「みんなに伝えとくよ。真帆もお疲れさま」


他の販売員たちは、明日の夜カナちゃんがひとりで遅番を引き受け六時ごろに皆上がれるように配慮し、飲むことになっているという。


平日の夜ならば確かに、ひとりで回せないこともないが。
全員そろって、というわけにいかないのがサービス業の哀しいところである。


「上のもんがいない方が、みんなも愚痴ったりしてストレス発散しやすいだろうしね。私は真帆と飲むのが一番いいわ」

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