完璧幼馴染の仮面が崩れるとき




気づいてんのか?


確かに、茉莉花が俺のこと好きなんじゃねぇか?と思ったことは何度かある。
でも、それ以上にそんなわけねぇかと思ってしまう態度が多すぎる。



俺はふと茉莉花の左手首にある腕時計に目を向けた。



あの腕時計は社会人1年目の俺がめちゃくちゃ悩んだ上にめちゃくちゃ奮発したものだ。
やっぱりあのピンクゴールドの上品なチェーンは茉莉花に良く似合う。



考えれば考えるほどわからない茉莉花の気持ちに俺はため息をついた。


乗客にキラキラの美しい笑顔を振りまいてあらゆる乗客に手を差し伸べている。



無自覚な上に人間ができていて、やっぱりどう見ても誰が見てもイイ女だ。



茉莉花...お前はいつ俺の手に入る?





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