水中都市
朝が来た。
海面をすり抜けるように伸びて来た幾つかの光の筋が、辺りを淡く照らしている。

海原凛は、いつも通り家を出た。

辺りは淡く陽の光に照らされているが、何か大きな物に突然遮られたかのように、頭上の光が影になる。
凛が何気なく上を見やると、大きな鯨がゆったりと外壁の上を泳いでいる所だった。
鯨が通り過ぎて、また辺りは明るくなる。凛はその事を確かめると、学校へと足を進めた。


今日も、また。
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