お願いドクター、毒よりも愛を囁いて
オトナ女子
ブラウンカラーの髪はタップリとしたボリュームで胸のトップ辺りまで垂れ下がってた。
その毛先は緩く巻かれて、それでなくても女性らしい体型を更に際立たせてる。


顔は若干面長風にも見えたけど、サイドの髪の毛が頬を沿うように流れてるからで、決して面長ではないと思う。


声を発した唇の色はチェリーカラー。上唇が薄くて、だけど色っぽく見える。
鼻筋も通って高くて、小鼻が小さいから余計に形もいい。


おまけに外人?と思うくらいに大きな瞳。
クッキリとした二重瞼で、ツケマだか地毛だか知らないけど睫毛が濃くて長い。

それらが乳白色に近い色白な肌に映えてて、さながら女神像のように見えた__。




「そんな所で何してるの?探し物?」


スリッパの音を立てながら近づいて来る女性。
ドキッと胸の弾むのを感じ、するっ…とドクターの手が離れていった。


惰性のように自分の元へと落ちてくる右手。
それを感じながら近づいて来る人を見つめてた。



「そっちこそ、どうした」


彼女の名前を呼ばずに聞き返すドクター。
女神の様な雰囲気の女性は肩を竦め、唇の端を持ち上げる。


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