お願いドクター、毒よりも愛を囁いて
同級生ブラザー
病院を出た後、予定通りにケータイショップへと足を運んだ。

しかし、此処でも私はツイてなくて、死んだケータイは既に保証期間を過ぎてるから交換品を送って貰うよりかは機種変更をした方がお得ですよ、と言われた。


「でも…」


今月とんでもなくピンチなんだよね。
財布を無くしたし、治療代とかも重なってさ。


渋る私を見かねてか、ショップの店員は料金プランをキャンペーン中のものにしてみたら?と言いだした。


「現在お支払いのプランよりも少しだけお得になりますよ」


ケータイショップというところはあざとい。
お得とかキャンペーンを幾つも用意して待ってる。


「じゃあ、なるべく今よりも格安なプランでお願いします」


抵抗も考えたが、いつまでも誰とも繋がらないのは困る。
それで一番手頃な値段の機種に決め、当日のうちに手続きが出来ないと言われた為、日曜日の午後に再度店に行って引き取った。


同級生のグループラインに藤田くんのことを流せたのは夜中近く。

『藤田靖くんと会ったよ』と送ると早速既読がついて返ってきた言葉が__



『もう知ってる』

『やっちゃんからも流れてきた』


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