極上社長と結婚恋愛
恥じらうトルコギキョウ
「わぁ、すごく素敵に撮れてるね」
お義父さんと母の結婚写真を開き、思わず声を漏らす。
私のお店が定休日の木曜日。
母が出来上がった写真をもって遊びに来てくれた。
写真の中で寄り添い微笑むふたりの姿はとても素敵だった。
「撮ってくれたカメラマンさんが上手だったから」
なんてのんびり言う母に、「実物も素敵だったよ」と苦笑いしながら言う。
「あ、そうだ。これせっかく家族で写真を撮ったから、写真立てに入れてもらったの」
そう言った母が白い箱に入ったキャビネサイズの写真を取り出す。
白木でできたシンプルなフォトフレームには、お義父さんと母、そして直哉さんと私が映っていた。
スーツを着て穏やかに微笑む直哉さんのかっこよさに、じわりと頬が熱くなる。
その隣には、直哉さんが選んでくれたドレスを着た私がいる。
この時、直哉さんがストッキングを履かせてくれたんだよね。
あの綺麗な長い指が足に触れた感覚を思い出して、緊張と戸惑いがよみがえり背筋が甘くうずく。