極上社長と結婚恋愛

眠たげなアンジェリークロマンチカ

 



それから直哉さんを起こすようになった私は、毎朝ドキドキの連続だ。

今までではもっとゆっくり寝ていたのに、私に合わせて出社時間よりも早く起きるなんて睡眠時間が減って余計に負担になるんじゃ、と思っていたけど、早めに出社して仕事を片付ける方が効率がいいという。

その言葉にうなずいて、毎朝直哉さんを起こすのが私の仕事になった。

今日も直哉さんの寝室のドアをノックして声をかける。
何度か繰り返してもまったく返事がないので、廊下から起こすのは諦めて、緊張しながらドアを開ける。

広いベッドで眠る直哉さんに近づき、起こすために声をかけるんだけど、寝起きの気だるそうな直哉さんはいつにもまして色っぽくて心臓に悪すぎる。

「直哉さん、起きてください」

私の声に、眉をひそめた直哉さんが寝返りを打ち、目を閉じたまま邪魔くさそうに髪をかきあげる。
いつも穏やかな直哉さんの険しい顔を見ることはほとんどないから、男らしい色気にドキドキしてしまう。

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