歪な光
三章 欠陥品
あの日は、近くまで瞬が車で送ってくれた。





最近はあまり夜の徘徊はしなくなった。





その代わり、マドカの家に遊びに行くことが増えた。





マドカの家も、本当は母と住んでいるがあまり家に帰ってこないらしく、まだ一度も会ったことがない。





「オシロ、新しいバイト見つけるの?」






私はケータイサイトで求人を見ていた。
援交は瞬の顔がちらついて、やる気がしなくなった。






「一応ね、警察に何回も補導されてると、やっぱり危機感あるもん」





もっともな理由を並べてみるけど、本当はそんな事思ってもいない。





だけど、普通のバイトの時給が安く見えて、なかなか見つけられなかった。






でも、これが普通の高校生になるための一歩かもしれない。





そんな私を寂しそうにマドカは見ていた。





マドカもきっと普通の女の子でいたいはず。






でも、彼氏があんなのだから、援交もやめるわけにはいかない。




不自由な立場だ。





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