残り100日の私と大好きな君

奏汰side

「え…………」

僕が、情けない声を出した時には……もう、遅かった。

咲楽ちゃんの体から力が抜けて、ずり落ちてくる。

「や……いや、まって、待ってっっ!!」

誰に向かって言ってるのかもわからない、でも、とにかく待って欲しくて、まだ自分の気持ち、伝えられてないのに…

まだ、そばに居させてよ!!

ねえ、ねえっ……

咲楽ちゃんの軽い体を持ち上げて、抱きしめる。

「大丈夫、まだ、まだ…………暖かい…」

バタバタと先生と看護師たちが走ってくる。

ごめんなさい、ごめんなさい…僕が、こんなことをしたせいで……

咲楽ちゃんは…
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