残り100日の私と大好きな君

その声を聞いたあと、私は急激な眠気に襲われて、吸い込まれるように眠りについた。

















目を覚ますと、もう外は暗くて、奏汰くんはもう自分のベッドに戻ったのか、カーテンは閉まっていた。

私の体は重く、頭がズキンズキンと痛む。

また、泣きそう……

そんな時、うっすらと声が聞こえた。

「…………ん…きっつ……痛い………………」

奏汰くんの声

奏汰くんも、頑張ってる…

私も、辛いけど、奏汰くんだって同じくらい辛いんだろうな。

私も奏汰くんのこと、励ましてあげなきゃ……

そう考えると、自分の体の辛さなんて忘れて、私はベッド横のカーテンを開けて奏汰くんの手をギュッと握った。

目をつぶっていた奏汰くんは、驚いたように目を開ける。

「わ……ビックリした…咲楽ちゃんか。…ごめん、声、うるさかった?」

「ううん。……奏汰くん、頑張って…!!私も……頑張るから」

「……ハハッ、ありがとう。ちょっと、辛かったんだ。咲楽ちゃんのおかげで、少し元気になれたよ。」

奏汰くんは笑って、私の頭を撫でてくれた。

「僕も頑張るから、咲楽ちゃんも、一緒に頑張ろう?」

奏汰くんに笑顔でそう言われると、頷かないわけにはいかなかった。

「……私、頑張る…!!」

そういった私の頭を奏汰くんはもう一度撫でてくれた。
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