残り100日の私と大好きな君
「僕、工藤奏汰。高校3年生。君は?」

「…………咲楽…12才です……」

私が小さく自己紹介をすると、奏汰くんは嬉しそうに笑って、私の頭を撫でた。

「咲楽ちゃんか。今日から、入院したのかな?」

私は小さく頷く。

「そっか。じゃあ、咲楽ちゃんは、不安だったんだね。」

心を見透かされたような気がして、奏汰くんの方を向く。

「あはは、なんでわかったの?って顔してる。まあ、もう不安にならなくて大丈夫だよ。僕がいるから。不安になったら僕に言って?いつでも相談にのってあげる。」

そう言って、奏汰くんはまた私の頭をポンポンと撫でた。

私の中の恋の花の芽が小さく生まれた瞬間だった。
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