誓いのキスを何度でも
家族のキズナ。
12月にはいった。
駅の周りはライトアップされ、キラキラと輝いている。

今日は土曜日でサッカーの練習の後、
誠一の部屋に用意されたクリスマスツリーの飾り付けをするために誠一のマンションに3人で向かう。

スーパーでお鍋の材料を用意したから、
2人がお風呂に入っている間に出来上がるだろう。

車を降りて、誠一が誠太郎のシートベルトを外していると、


「誠一さん、お久しぶりです」と声がかけられる。

誠一よりも年上のスーツ姿の男性だ。
落ち着いた感じでがっしりした真面目そうな雰囲気なヒトだ。

「木下さん…どうしたんですか?」と誠一が驚いた顔をする。

「はじめまして。…柏木 果歩さんですね。
…桜庭 雄一(ゆういち)の秘書をしております、木下と申します」と私に頭をさげる。誠太郎は誠一の後ろに隠れるようにつかまっている。

桜庭 雄一は誠一の父親だ。

「何か用ですか?兄さん。」と誠一はため息をついて木下さんの顔をみる。

お兄さん?
私より年下の妹はいたと思ったけど…
苗字が違うって…

「少し話せませんか?」と木下さんが誠一の顔を真っ直ぐにみた。

< 112 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop