天神学園のお忍びな面々
クラス分け
不穏な空気さえ漂う校門でのやり取りを終え、美緒と甲斐は校舎内に入っていく。

甲斐は天神に来た初日に、天神学園転校の手続きを終えているので、このまま教室に向かえばいい。

「甲斐君は高等部だから、私はここで」

中等部校舎の方に向かう美緒。

その直前で。

「くれぐれも」

彼女は甲斐の鼻先に人差し指を突き付ける。

「喧嘩とかしないようにね。ここ数日で、甲斐君が意外と喧嘩っ早いのはよく分かってるんだから」

「心外な。俺は喧嘩ではなく、美緒様の身辺警護の「分かったわねっ?」

ここまで強く言われては仕方がない。

甲斐は渋々頷いた。

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