天神学園のお忍びな面々

探検発見孤島

木造校舎で、面白リアクションを披露している頃。

龍鬼、白雪、紀州、テリア、牡丹、椿、豆柴、リカちゃん先生らは、砂浜に集まっていた。

「わざわざ孤島に来ているのに、建物の中を探索して何とする。探索の醍醐味は、即ち野外。鬱蒼とした樹海を抜け、危険な野生動物と遭遇してこその冒険」

「おう牡丹、気が合うじゃねぇか。それでこそ俺の宿敵だぜ!」

牡丹と龍鬼がガッチリシェイクハンド。

残りの面々は、それを冷ややかな目で見つめる。

「暑いのに…海が目の前にあるのに、わざわざ鬱蒼と生い茂った密林に入るなんて…」

「……変わり者……」

椿と白雪が交互に言う。

「何言ってやがる椿に白雪!男のロマンって奴が分かんねぇのか!」

「…紀州君、ロマンってわかる?」

「分かるぜ、こっちの世界で言う『栗』の外来語だろ!」

もうツッコむ気にもならない。

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