イケメンエリート、愛に跪く
Rescue 1 僕の事覚えてる?



「舟さん、大変…
その舟さんの初恋の相手の方って、柏木愛かもしれない…

あ、そのね、柏木愛って何年か前まで、すごい人気のある女子アナウンサーでね…

でも…」





東京支社から久しぶりに帰ってきた伊東凪は、婚約者の舞衣を連れて帰ってきた。

あの変わり者の凪がこんな可愛い女の子を連れて帰ってきた事自体驚きだったけど、それはさておき、舟はこのマイマイの話し相手になるのがとても楽しかった。


「でも、ビックリした…
ソフィアにこんなカッコいい日本人の息子がいたなんて」


マイマイは正直者で何のオブラートにも包まずに、僕の生い立ちを普通に話してくる。
ま、その方が、僕にとっても都合がよく話しやすいけど。


「舞衣、気をつけろよ。
舟は見た目はこんな風に人の良さそうな穏やかな優しい人間に見えるけど、中身はガッツガツの男の中の男だからな。
こいつを怒らせたら面倒くさいから、もう余計な事は聞くな」


ニューヨークのマンハッタンの夜景が一望できる凪のマンションは、一体いくらするのだろう?
でも、変わり者の凪は、この美しいダイヤモンドの夜景には全く興味はないらしい。


「マイマイ、大丈夫だよ。
マイマイには何でも話してあげる」







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