契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
新しいテーブルに指を滑らせながら、悠さんは嬉しそうに目を細めている。

「悠さん、このテーブルをいっぱいにするほど毎日ご飯を作れる自信が…」

「そんなつもりで買ったんじゃない。狭いよりは広いほうがいいだろ?」

腰を抱き寄せられ、顎を持ち上げられた。

「俺は凛と夫婦になった実感が湧いていくのが嬉しいんだよ」

顔を近づけた悠さんは、唇が触れる寸前のところで止まる。

長い睫毛の下の茶色い瞳に、あたふたする私が映った。

「ゆ、悠さん…いきなりそんなことしたらっ、心臓止まります」

「凛の反応がかわいくて、つい意地悪したくなる」

顔をそらそうとした私の頬を引き寄せ、悠さんはそのまま唇を重ねた。

< 56 / 175 >

この作品をシェア

pagetop