絶対やせてやる!
山ごもり―海と思い出と
三日目の朝がやって来た。

今日も妹は起きない。

「じゃあ、行って来るよ。」

戸口でそう声をかけると

「う~~~ん、頑張ってね。」

眠そうな声で妹は答えた。

私だってほんとは眠いんだぞ。

でも、デブは私一人だからしょうがないと思いながらまた管理棟前までやって来た。


「おはよう!夕くん。」

「おはよう!みのりさん。」


そして、そこにもう一人居た。


「おはよう、みのり!」

士幌だ。

「お、おはよう・・・士幌。」


昨日の今日で何かちょっと恥ずかしい。

別に何かあったわけじゃないけど・・・。

「あれ?みのりさんと上川さんなんか親しくなっちゃたりした?」

えっ?

急に夕くんがそんなこと言うから・・

「なっ何、違うよ!てゆ~か上川士幌あんた人のこと呼び捨てするなって言ったでしょ!」


そう言ったとたん、余計に怪しむ夕くんの顔・・・。


「そう言うことか。」と夕くん。

ちょっと気落ち?した素振り?

「どう言うこと?」と私。

何のことかとシラッバクレ?

「ない、ないマジで。」と士幌。

超マジって感じ?ムカつく!



「ですよね。みのりさんは僕のものですから。」


えっ?・・・・



え~~~~~~!


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