極悪プリンスの恋愛事情


凛くんがナポリタンを頼むって言うから私も真似して同じものを頼んだら、単純すぎって笑われた。

だって、せっかくなら凛くんと同じものがよかったんだもん。


お互いのご飯をシェアするわけじゃないなら、好きな人と同じものが食べたくなるものでしょ?

むしろ食べ物だけでも近づかせてくれよという思想なのだ。

凛くんにはわかってもらえないんだろうけど。




そしてお昼ご飯を済ませた後に向かったのは近くのショッピングモール。


ふらっと店内を周るだけでも楽しいけれど、本当の目的は凛くんへのクリスマスプレゼントを買うことだったりする。


せっかくクリスマスに会う約束をしたから、今日の思い出を形として残しておきたかった。


本当は事前に準備できたらよかったんだけどね。

凛くんの好きなものひとつも知らないんだもん。


この買い物中にさりげなくリサーチして、凛くんに喜んでもらいたい。


どうせなら普段から身につけられるマフラーとかがいいかな?

冬だし、凛くんコート以外何も身に付けてないからちょうどいいかもしれない。


うん、そうしよう。


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