極悪プリンスの恋愛事情
「し、失礼しましたっ……………!」
それだけ言い残し、鞄掴んで相崎くんの横を走り抜けた。
焦り気味に叫ぶ相崎くんの声が背中越しに聞こえたけど、知らないふりをして逃げる。
恥ずかしい。
私なんかが、相崎くんに近づけるはずなかったんだ。
ちょっと話せたくらいで、調子に乗って告白までしちゃうなんて。
バカだな、ほんと。
人生で初めての告白。
それは、見事に失恋としてあっさり砕け散った。