記憶を失くした少女【完】

保健室登校














学校当日は不思議と早く目が覚めた。


不安と楽しみのような感情が混ざりあったような……………………そんな気持ち。

スカートは改造しているのか異常に短いし、寒いから何かを着こもうと思ったら、ピンクのカーディガンしかないし。


取りあえず、最大のスカート丈にしてカーディガンのうえに黒のブレザーを羽織る。


ジャラジャラしたキーホルダーのついたスクールバッグは、邪魔にならない程度にキーホルダーを減らした。

特に自分の好きそうなキーホルダーだけ残した。




学校の場所はケータイで調べたから何となく分かるし、行くのは問題ない。


だけど……………………………学校の中に入るのに躊躇ってしまいそうな私がいる。

一歩中に入ってしまえば後は大丈夫なんだろうけど。



………………………いや。考えても仕方ない。

取りあえず学校に向かおう。




私は家を出ると20分かけて学校に向かった。



見た目は結構綺麗な学校……………でも、1つ気になるのが、


みんな金髪だったり、ピアス開けてたり、派手な感じってこと。

そして、男子たちは柄の悪い感じ。


………………待って。

ていうか、この制服……………………あのとき萌っていう女の子が着てた制服と同じじゃん!!

ついでにいえば、柄の悪そうな人たちが着ていた制服もこれじゃん………………あ!!!!あの赤髪の人もじゃん!!!!



私、赤い髪の人に色々と話しちゃったし会いたくないなぁ……………………まぁ、保健室だから怪我しない限り会わないとは思うけど。




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