イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない
夕方目を覚ますと連絡が入り準夜勤に欠勤が出たと言うので、私は再び仕事をすべく病院へ向かった。
すると私の顔を見て、慌てたように奈津子が駆け寄ってきた。
「ちょっと!ちょっと!千花大丈夫なの?!」
その奈津子の言葉に何もわからない私は首をかしげつつ逆に聞いてしまった。
「え?何かあった?」
そう聞くと、今日の昼間からのことを教えてくれる。
「夜中に急患で来た高校生!すっごい伊吹先生独り占め状態よ?しかも先生もなんかリラックスしてて優しいし」
そう言うので、私も夜勤の際対応をした彼女の事を奈津子に伝える。
「あぁ、小川さんね!あの子、伊吹の従姉妹だから。妹みたいなもので心配でついてたみたいよ。今回の発作ちょっと重かったからね」
そう返すと、顔を曇らせて奈津子が呟く。
「だとしても、あの距離は……」
え?そんな言葉に詰まるような何かがあったの?
思わず首をかしげると、腕を引かれて連れて行かれる。
百聞は一見にしかずよと連れられた病室で話す声はリラックスしてる時の伊吹の声。
しかもからかう様に話しては、二人で笑い合ってて仲の良さを伺わせる。
しかも、女の子の声は甘く可愛らしい。
寝顔も伊吹の従姉妹だけあって、綺麗な可愛い子だった。
「ねぇ、なんでいきなり結婚したの?伊吹ならもっと綺麗で知的なタイプが好みだと思ったのに、あんな小動物みたいな可愛い系女子似合わない!」
ガツンと言われた一言に殴られたような衝撃を受ける。