イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない

「やった!千花、ありがとう!すごい嬉しい!!遅いけど今日は病院にまだ親父が居るから確認しに行こう!」

とても喜んで、張り切っている伊吹。

伊吹は内科で、義父さんは産婦人科医。
現在も現場で働く、バリバリの現役医師。

妊娠出産において、頼もしいことこの上ないのだ。

「連絡してから行かないとダメだよ!義父さんだって仕事で残ってるんでしょ?」

「そうだった!」

ホントに嬉しすぎて、普段の頭の回転じゃなくなってる伊吹を見てとても喜んでくれてるのが分かった。

「もしもし、親父?まだ病院居る?そしたら千花を診てほしいんだけど。あぁ、陽性反応出てるんだ。今から連れて行くから」

電話が済むと伊吹は笑顔で緩みっぱなしの顔で言う。

「千花、喜んで診るからおいでって!行こう。あ、でも千花薄着すぎだ!ちゃんと羽織物持ってきて!体冷やすなよ!」

「はーい!」

そんな伊吹の言葉に返事をして急いで向かうべく寝室へと走り込めば、後ろから心配なのか慌てたような伊吹の声が飛んでくる。

「こら、千花走らないで!慌てなくていいから」

おっと、ついつい動いてしまった。

「ごめんね、ゆっくり動くね」

自分のお腹にそんな声掛けをしつつ、ロングケープを羽織って職場でもある病院へ向った。


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