残念なイケメン、今日も我が道をゆく
毒舌武装の隙間には
朝、すこし早めに職場に着くと自分にとっての上役である営業部長や隣の1課の課長が慌ただしく電話をしている。


漏れ聞こえるところによると、今年入った事務方の新人が発注ミスをしたらしい。


そろそろみんな揃ってきてて、出社時間になるがその新人の姿が無い。


江崎さんもバタバタとあれこれと動いたり電話したりしているが、なかなか在庫は確保出来ないだろう。


どうも、大規模マンションの土台に使う資材だと聞いていて分かる。


確か、明明後日に出す船便の在庫も似たようなものだった。


自分の課の課長の池沼さんに、在庫発注書を見ながら聞きに行く。


「池沼課長、1課が大変そうなんですが。これ見てもらって大丈夫ですか?」


そう言って発注書を持って行くと


「あぁ、これならまるっと今の問題箇所に回せるな。今日中に明明後日分の確保が追いつくようなら、現場にも近いところに在庫があるんだから回せばいい。同じ営業部内持ちつ持たれつだな。」


穏やかな池沼課長が、にっこりしつつゴーサインを出したので江崎さんにも話してから、部長にも話に行った。


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