残念なイケメン、今日も我が道をゆく
営業部の花にはトゲがある
御堂祐樹、25歳。


昔から要領もよく、一度見聞きすれば大抵の事は覚えてこなせたので苦労知らず。
両親の良いとこ取りの端麗な容姿のお陰で、そこそこモテた。
学生時代はその容姿を活かして、お小遣い稼ぎに読モをしていた。


そんな街を歩けば、大抵の女の子に振り向かれる容姿を持っていたし、告白はされる側である。


そんな女子と付き合うも、何故か振られる。


振られる時の決まり文句は


「いくらイケメンでも!それを自分で言うような男は気持ち悪い!無理!さよなら!」


大抵こんな言葉を投げられる。


俺としては告白してくれる子には優しくしているし、付き合うからにはとアレこれと声を掛け、態度にも大切にしていることを出していたと思う。


それでもお付き合いして、三度目のデートには振られるのだ。


だが、それでも大してそれを気にしなかった。
すぐ告白されるし、それに答えれば彼女はすぐ出来る。
長持ちはしないが・・・


そんな付き合いしかしてこなかった俺が、社会に出て初めて出会った。
この人が好きだと思ったのが、営業事務の主任。
江崎美古都さんだった。


彼女は思った事はストレートに言うらしく、男性社員には毒舌女等と影で言われていた。


< 7 / 33 >

この作品をシェア

pagetop