呆れるくらいに君が恋しい。

籠山 颯side

──「…違ぇよ。」
そういえば、こいつ鈍感だった…。
いつもより可愛い浴衣姿の菜瑠。
周りの男がチラチラ見てて、
ちょっと、焦ったってのもある。
あー、このタイミングで
告うはずじゃ無かったのに。
そんな後悔しても遅い…
「え、ちょっと待って。」
待ってって、何だよ、
落ち着けよ、
いや、まず俺が落ち着けって…
「もう一回やり直しさせて。
はいって答えるから。」
「…は?」
「?」
思わず菜瑠をガン見する。
菜瑠はキョトンとしながら
こっちを見つめてて
仕方ないから、もう一回くりかえす。
「…俺と、付き合ってください。」
「はい。」
真っ赤な顔を
きゃー、って手で隠す菜瑠に
「…あーもう、キスしていい?」
愛おしさがこみ上げる。
「え、あ、ちょ、ちょっと待って。」
「何。」
これ以上、寸止め食らわすのかよ。
「キ、ス、初めてなんだけど。
え、と、どうしたらいい?
とりあえず目、つむればいいのかな。」
「…あー…もう可愛すぎかよ。」
腕にスッポリ収まる菜瑠を
抱き締めて、耳元で囁く。
「頼むから。…あまり可愛い事言うな。
これでも抑えてる方なのに止まらなくなる。
目、閉じて。俺が全部教えてあげる。」
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