クールな公爵様のゆゆしき恋情２

フェルザー城は大きな湖の小島に建てられている。

小島から湖畔までは、馬車が横に四台は並んで走れる程の幅広の橋がかけられている。

車窓から見える湖は青く澄み、陽の光りをキラキラと反射している。

「フェルザー城は本当に美しい造りですね、澄んだ湖もとても綺麗」」

「この湖の美しさを保つのはなかなか大変だ。だが城下街に住む者達は進んで湖の浄化活動にいそしんでいる」

「城下街の皆さんも、このフェルザーの街を大切に思っているのですね」

「そうだな。俺たちはこの地方がもっと発展するように頑張らなくてはな」

アレクセイ様は私を優しく見つめながら言う。

私は、アレクセイ様が“俺達”と言ってくれたことを嬉しく思いながら頷いた。