小さい私
小さい私
「私なんて…」
そう思ったときにいつも現れるのが
もう一人の私
手のひらに乗る大きさの私

「私なんてどうせ可愛くない」と言うと
小さい私が現れて
「笑顔褒められたことある癖に〜」
とニヤっとして私に言う

「私なんて実は馬鹿なんだ」と言うと
また小さい私が現れて
「よく知ってるね、だから努力できるんでしょ?」
と少し笑って私に言う

「あの子可愛い。あの子に比べたら私なんて……」と言うと
「可愛さにもいろいろあるじゃない?」
と不思議そうに私に言う

私が卑屈になると小さい私はすぐに現れて
私を励まして消える

「私に才能なんてない」
「才能があったって努力しないと先に進まないでしょ」

「私に魅力なんてない」
「あるから彼氏がいるんでしょ」

「私、あの友達に嫌われてるのかな」
「あなたが何をしたって言うの?」

「すぐに卑屈になる自分が嫌い」
「受け入れるしかないよ」

「私なんて生きてても人に迷惑かけるだけ」
「死ぬ勇気なんてないでしょ?」

「私の存在意義ってなんだろ」
「周りが教えてくれてるじゃない」

小さい私はいつも一言だけ私を励まして消える

後ろ向きな大きい私と
前向きな小さい私

全く正反対だけれど
それでも私という存在は同じ
いつか大きさが逆になるといいな
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