ロング・バケーション
思わぬギャップに萌えちゃう!
神社を出た後、私達が向かった先は__


「っもう、可愛い~♡」


ふさふさの尻尾を撫でながら頬擦り。
キャンキャンと鳴く子犬を愛でながら私のテンションは上がりまくっていた。


「先生、この子とっても人懐こいですよ。ほらほら見て。こんなに尻尾振って」


ぎゅっと抱き締めたらいけないと言われているけれど、この可愛さを見たらどうしても抱き締めたくなる。


「まさかこんなに喜ばれるとは…」


隣で他の子犬を抱っこしているドクターも呆れ気味。
そりゃ喜びますよぉ…と声を返し、人懐こいミニチュアダックスを抱き上げた。


「私、犬が大好きなんです。一人暮らしだから今は飼ってないけど、実家には犬が三匹もいて」


ドッグカフェで懐かしい犬の香りに癒されまくっていた。
ホッとするような安心感を与えられて、まるで天国にいる様な気分。


「ギャップだなぁ」


驚く様な言い方をするドクターにギャップ?と聞いた。
口角を上げ気味にしている彼は、うん、と一言呟き__


「俺はどうも全く勘違いをしていたらしい。職場で見る野々宮さんは、子犬なんて…と相手にもしない感じかなと思ってたんだ」


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