【短編】転校生
かっこいい-学-


親の都合で神戸から転校してきた。


関西を離れんのは生まれて初めて。


夏休み入ってすぐこっちに来たからめっちゃ暇やった夏休み。



俺って結構行動派やねんやんか。


だから家でボーっととか無理やねん。



だからめっちゃ近所ウロウロしてた。



転校する予定の学校のグランドとか見に行ったり。




そこで見てん。



めっちゃ元気な女の子。




声でかいし。




「慎吾ー!!真面目に走ってんのぉ?!」



「バーカ!全力疾走だっつの!」



「マジで?!遅すぎー」


ケラケラ笑う子。



黒い髪で。背が高くて。


色が黒くて。


化粧っ気ないし。


ナチュラル。うん。ピッタリ。



俺が真希をはじめて見たときの感想。



一目ぼれって言うんかな?



その真希から目が離されへんかってん。



んで同じクラスやってわかってめっちゃうれしくて。



真希が体育委員立候補したとき、絶対チャンスと思って俺も立候補した。



早くクラスに馴染みたいしとか理由つけて。



夏休みに見た真希と一緒に居た慎吾ともすごい仲良くなって。



真希ともすぐ仲良くなれた。



一緒におったらめっちゃ楽しくて。


あぁ、俺この子好きって実感してん。



真希も楽しそうやったから。


よく目が合うし。


よく話しかけてくれるし。



だから俺めっちゃうぬぼれた。



< 10 / 18 >

この作品をシェア

pagetop