少女マンガみたいな恋がしたい!
俺だけ見ろよ。
スポーツできる男の子はみんな輝いて見えますね。
とっても素敵です、ありがとう!
「紗柚、顔やばいよ」
「へ?」
里ちゃんに頬をツンツンとされて我に返る。
今日は新入生歓迎会を兼ねた球技大会の日。
入学して早々に先輩方の球技をする姿が見られるなんて思ってなくて、ただいま妄想を膨らまし中。
みんなの汗がキラキラしていて、とっても良いこの環境。
「負けたからって気楽だね」
「里ちゃんはもうすぐ準決勝だよね?
もちろん応援するよ!」
「そりゃどうも」
里ちゃんと並んでギャラリーからバスケやバレーの試合をしているのを眺める。
ドッジは第2体育館でしていて、私は1回戦敗退で試合がないから、里ちゃんの応援をするために第1体育館にやって来た。
負けちゃえばもう自由時間みたいなものだから。
「よう」
「ん?
あ、斉藤くん」