「相談?」

と口にした彼は、何だか面倒臭そうな顔をしている。

「……はい。私、もっと色々な世界を知りたいんです!」

そんな彼に負けじと私は思っている事を言った。

「…………」

私の言葉に頭を掻きながら何かを考えている神楽さん。
少しして、

「まぁ、話くらいなら聞いてやる。とりあえず乗れ。良いとこ連れてってやるよ」

小さく笑みを浮かべた彼は私に車に乗るよう促した。

「……はい」

そんな彼の言葉に頷き、私は車の助手席に乗り込むのだった。




彼の車に乗るのはこれで2度目。
流石に緊張はしないけど、不思議な感覚だ。

「あの、どこへ向かってるんですか?」

良いところというのは一体どこの事なのか皆目見当もつかない私は彼に尋ねるも

「着いてからのお楽しみだよ」

と言うだけで、行き先を教えてくれない。
仕方なく私は行き先を尋ねるのを諦めて窓の外を眺めていた。

(……っていうか、神楽さん、仕事はいいのかな?)

今日は平日。どうしてあの場に居たのか分からないけど、仕事に行かなくていいのか気になった。

(会社経営してるって言っていたよね、確か)

色々考えているうちに、車に乗り込んだこの選択は果たして正しかったのか不安になってくる。

(……会社経営って、何の会社だろ?もしかして、怪しい会社?)

この前はきちんと送ってくれたけど、今回もそうとは限らない。
良いところと言って自宅から遠ざかった場所へ向かっているのだから。

(……うう……何だか不安になってきた)

悪い方へ考えてしまい、不安が押し寄せて来た私は、表情に出ていたらしい。

「何百面相してんだ?」

私の胸の内を見透かしたかのように神楽さんは話し掛けてきた。

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年の差  イケメン  社長  溺愛  強引