夢のままでいたい。
純白の部屋
純白の、飾り気の一つもない必要最低限の物しか置かれていない部屋。
唯一の窓からは満月が少しだけ顔を見せて、暗い部屋に明かりを落としていた。

時計がないからわからないが、今は夜中であることは間違いない。そろそろ12時を回る頃だろうか。
いつもだったらこの時間は寝ているだろうが、今日は不思議と心が踊るような感じがしてベッドに入ってもなかなか寝つけず、いかにして寝ようかと頭を捻っていた。


空も綺麗だから庭の散歩でもしようか。


いや、夜に屋外に出たら父上や兄上に心配させてしまう。前にも夜に庭の散歩をしようとして過剰と思えてしまうほどに心配された。
まぁ、それほど私を思ってくれているということだろうが。


本でも読もうか。


しかし、今ある本は全て読んでしまって読み応えがなくなってしまう気がする。


では、先日ファミリーのメンバーから貰ったあの薬でも使ってみようか。


彼らも「よく眠れる」「元気になれる」と言っていたし。

だが、子供舌(と先日兄上にバカにされた)である私は薬が大の苦手である。苦いし、錠剤は上手く呑み込めない。


「………………とりあえず、水でも飲んできましょうか」



それなら屋内だし、大丈夫だろう。
夜でもきっと誰か起きているだろうから。
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