エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
先生は、どういうつもりですか?
「お帰り、小松さん。ソンシリティ病院の受注、うまくいったな。お疲れ、さすがだよ」

帰社すると、今村課長が笑顔で話しかけてくれた。事前に課長には、成果報告の電話をしていたから、さっそく労いの言葉をかけてもらい、嬉しい気持ちになる。

「いえ。私はお世話になった身なので、交渉がスムーズにいったんです」

入院中は、こんな風に仕事に繋がるなんて、想像もしていなかった。本当、自分の気持ち次第で、状況は変わるんだな……。

「小松さんの熱意が伝わったんだろう。事故では、悔しい思いをしたもんな」

「課長……」

もしかして、課長は私の気持ちを分かってくれていた……? 悔しい思いを、課長にも会社の人たちにも隠していたつもりだったのに。

「その調子で、これからも頑張って」

「はい、ありがとうございます……」

課長は優しくそう言って、デスクへと戻った。まだまだ、完全に仕事復帰とは言えないけれど、受注が取れてホッとしたところはある。

こうやって前向きになれたのは、堂浦先生のお陰……。そうだ、今夜メールを送ってみよう。

前向きに仕事ができそうです……と。
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