届かぬ想い
7月15日 飲み会で



『今日うちの近所で飲み会するからぜひ参加を』


ジュンからメールが来たのは7月の半ば、もうすぐ夏休みに入ろうとするある日。

大学の近くで合コンとかはよくある、けど家の近くで飲み会ははじめてだ。


『おっけー 純哉連れてくよ』


飲み会と言われれば、とりあえず連れていくのは純哉。

コイツを連れていくと俺の評判も上がる。

が、それより今日は飲みたい気分。


なんでかって……



俺の頭の中からあの時のアヤノの顔が消えてくれないから



あの日から

アヤノの横顔がチラついて

いつの間にか探している自分がいた。



あれ以来アヤノにそんな様子は全く見えないというのに――――
< 19 / 79 >

この作品をシェア

pagetop