『信じる気持ち』それが大事だという事は頭ではわかる。

だけど、綺麗な人と並んでいる主任を見たら……



今だってアヤノさんとも楽しそうに話をしている。

そんなアヤノさんの綺麗な横顔を羨ましく思う。

もしも私がアヤノさんのような容姿だったら?

そんな事を思ってみてもそれを変える事は出来ないのだから仕方がない。


「……客観的に自分の事は見れないものねぇ…」


私を見ながらしみじみというけど、はたから見たら主任と私は決してお似合いとは言えない事だけはわかる。

客観的に見なくても十分……


「不安?」


不安という言葉だけでは違う気がする。
離れている事は確かに不安だ。けど、


「堂地君、桃華ちゃんに貴方の愛が伝わってないわよ!」

「そうなんですか?」


アヤノさんに言われて主任が心配そうに私を見つめてくる。

そんな風に見られたら……


「いえ、あのそういうんじゃないんです。けど、」


なんていうか。


――自分に自信がない


結局たどり着くのはそこ。

だからそれは主任のせいじゃない、アヤノさんが言うように主任の気持ちが伝わってないわけでもないんだ。


ふぅーっとため息のように小さく吐いたあとアヤノさんは


「ともかく、たくさん話をしてね?今日は私は帰るわ。二人を見ていたら私も朔也に会いたくなっちゃった」

「アヤノさん……」

「寂しい私は今日は堂地君にご馳走になるわね?」

「最初からそのつもりでしたよ、アヤノ気をつけて」


帰っていくアヤノさんの後姿を見つめながら、出張に来る前はこの時間を待ち望んでいた事を思い出す。



ここから日曜の夜までは主任じゃないジュンさんと二人で過ごせる。

楽しみにしてたはずなのに、なんでこんなに心の中はもやもやしたままなんだろう

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