そのアトリエは溺愛の檻
彼のアトリエ
アキ、職業、フォトグラファー。

本名、工藤重秋。現在31歳で独身。
幼少期からカメラに興味を持ち、大学四年の時に公募コンテストで最優秀賞を受賞し、卒業後に上京してプロの世界に入り、着実にキャリアを重ね、今日に至る。

27歳の時に手掛けた化粧品の広告で一躍有名になり、その後は数多くの広告を手がけるようになった。最近では、人気作家の小説の表紙や若者に人気のアーティストのCDジャケットを手がけるなど、活動の幅は広く、本人の容姿も相まって、最も注目を集めるフォトグラファーの一人とも言える存在だ。


化粧品の広告は私も覚えている。
確か当時発売された新しいブランドの化粧品で、鮮やかな赤い梅の花が散らばったポスターはとても綺麗で印象的だった。そっか、あれもアキの作品だったんだ。


仕事相手のことは基本情報くらい知っておかなければと、自宅のパソコンで「アキ フォトグラファー」と検索したら、想像を超えるたくさんの画像と情報がヒットした。その画像には、彼の作品だけでなく彼自身の写真も多く含まれている。

話題のイケメンフォトグラファーと書かれた記事も多い。私は見たことなかったけどその業界ではよく知られたものだったらしい。
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