そのアトリエは溺愛の檻
最高の一枚
「何その髪? え、どうしたの?」

「別に何もないですよ。夏になるしイメチェンです」

「いやいや、イメチェンってレベルじゃないでしょ」


美容院に行った翌日、私の姿を見た奥田さんに激しく心配された。奥田さんだけじゃない。会社で出会う人出会う人に驚かれて声をかけられる。

確かに入社してからずっと胸より下まであった髪が、肩にもかからないほどのボブになったのだから驚かれるのも無理もない。

長年の付き合いなので美容師さんも私の髪をよく知っていて、セットしやすくて顔の形にも合う髪型にしてくれた。だから短いのも悪くないなと思えるけど、やっぱりまだ見慣れなくて鏡の前で自分の姿に驚いてしまう。金曜に美容院に行って土日で自分で慣れてから出社したらよかったと少しだけ思った。


いや、でも、すぐにでも切らないときっと気持ちが揺らいでしまっていたから、あれで正解だったと思う。間違っていない。
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