社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
「まだ早い時間ですが着替えなど必要でしょうからお声かけました。それより、無断外泊になってしまいましたが大丈夫でしょうか?」


まだベッド上に座って居る私に、ネクタイを締め直しながら相良さんが問いかける。


伏し目がちな姿もカッコイイ!…と見とれている場合じゃなくて、
「一人暮らししてますから大丈夫です」
と遅れながらも返事をする。


「……胡桃沢さん、1つ忠告しときますが、無防備過ぎるのもどうかと思いますよ。自分の身は自分でしか守れませんからね。

今も、」

相良さんは途中で話を止めて、チラリと私の姿を見ると

「私が男である事を忘れないで下さい」

と言い切り、窓際の椅子に座った。


髪の毛はボザボサだし、ブラウスもスカートもはだけていて、下着は見えないギリギリのラインで肌が露出していた。


は、恥ずかしいっ!


朝の5時に起こされて、準備が整い次第、自宅のアパートまで送ってくれた。


付き合う事になった初日から、酔いつぶれて失態を晒し迷惑をかけて、無防備過ぎるとお叱りを受け、この先、行き先不安です───……
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