社内恋愛の絶対条件!"溺愛は退勤時間が過ぎてから"
会社付近でも接近禁止と言われ、落ち込みを隠せなかったがメールは仕事中でも大丈夫だと言われたので少し回復中。


去り際、
「胡桃沢さんて、本当に小さいですね」
と頭をポンポンと軽く叩かれた。


不意打ちに驚き、顔に火照りを感じる。


何を考えて、頭をポンポンして来たのだろう?


本人には聞けないけれど、私には特別に感じられて嬉しかった。


帰りは別々に離れて歩いたのだが、頭を触られた感触が残っていて相良さんの後ろ姿にキュンとしっぱなし。


相良さんの手は大きくて、指が長く、骨張っていた。


帰りの電車に揺られながら、自分の手を眺めては思い出す。


手を繋ぎたい、触れられたい。


相良さんに近付けば近付く程、欲が出る。


メールを送りたいけれど、気の利いた言葉も出ずにありきたりな文章、"今日はありがとうございました。金曜日の夜、楽しみにしています"とドキドキしながら文字を入力した。


返事は直ぐに来ないだろうと油断していると、割かし早くきて、"みっともない姿をお見せしてしまい申し訳ありませんでした。金曜日、なるべく早く上がれるように調整します"と返ってきた。


相良さんの事だから、勤務中は返信しないと思うので退勤押した後なのかもしれない。


彼氏彼女になった様で舞い上がり、電車内でニヤついてしまい、他人からヒソヒソ話をされて恥ずかしい思いをしたのは誰にも内緒────……
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