【短】泣き虫先生とわたしの卒業
わたしのこと


 ***


 高校一年の夏。


 蒸し暑い午後。その日最後の授業は国語で、わたしを含めて誰もが早く終わらないかと思っていた。


 授業をしている先生はゆうちゃん。


 ゆうちゃんは、その人柄で男女問わず人気者。話すとすごく楽しい先生。
 にも関わらず、どういうわけか授業は最悪。睡魔との戦いになる。


 ゆうちゃんの授業は淡々としすぎていて、寝ない方がおかしい。


 今日は絶対に最後まで聞こうと意気込んでも、気がつけば寝ている始末。


 その日もやはり、ゆうちゃんの授業はつまらなかった。

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