【短】泣き虫先生とわたしの卒業
わたしのこと
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高校一年の夏。
蒸し暑い午後。その日最後の授業は国語で、わたしを含めて誰もが早く終わらないかと思っていた。
授業をしている先生はゆうちゃん。
ゆうちゃんは、その人柄で男女問わず人気者。話すとすごく楽しい先生。
にも関わらず、どういうわけか授業は最悪。睡魔との戦いになる。
ゆうちゃんの授業は淡々としすぎていて、寝ない方がおかしい。
今日は絶対に最後まで聞こうと意気込んでも、気がつけば寝ている始末。
その日もやはり、ゆうちゃんの授業はつまらなかった。