俺様社長ときゅん甘同居

Side 砂川

宣言通り、三木にはたっぷり仕事を言い渡し今週はすっかり仕事漬けにしてしまった。

これも醜い嫉妬ゆえだが。

晶子が三木には素直な表情で接しているのを見て、それを俺に向けてほしいのにと悔しくなった。
まぁ、仕事があったのも確かなのでガッツリ振ったとも言える。
三木は今が成長時のデザイナーだから伸ばしてやらないとという気持ちもあるが、1割、いや2割は嫉妬だと思う。
大人げない自覚はある。

あまり職場では表情が動かない晶子だが、三木とのランチや就業前、終業後に話している時は表情が動いているのを見かけた。
どれも、柔らかくなり、可愛らしさが出て来ていた。
休日に見かけた時程ではないが。
それでも、その普段なかなか見れない表情が見れる立ち位置にいる三木が羨ましい。

隣に居て欲しい、甘えて欲しい。
甘やかしたい、頼られたい。
欲をあげれば、キリが無い。
そんな感じで迎えた年度末。
そろそろ、いろんな意味で限界だった。

年末の目撃から早3ヶ月になる。
年明けから必死に距離感を測ってきた。

何しろ長い事上司と部下として、接してきたのだ。
どう、この関係を変化させればいいのか。
まずは、かなり気にかけて何くれと無く仕事を手伝ってきた。
そして、触れずにはいられない衝動に駆られた時は何とか頭をポンポンと撫でることで堪えていた。

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