極上の愛をキミへ
「もっとお堅い人かと思ってた」


将生が悠麻の後ろ姿を見て、ボソリと零す。


「地位的にそうしてるだけで、悠麻自身は大したことないよ。ただのアホだし」


あたしの言葉に、将生は笑う。


「でも良い人じゃん」


自分の事じゃないが、家族である悠麻のことを褒められ、少しだけ嬉しかった。


「将生くらいだよ、そんなこと言うの」


照れ隠しのように、そんな言葉で誤魔化した。

それから将生と、ぐらない話をしてその場をやり過ごす。

やっとお開きになり、後片付けの手伝いをしていると・・・


「高梨、ちょっと良いか」


朝比奈に声を掛けられた。


「はい」

「今日は、直帰だろ？」

「そのつもりですが、何か」

「一度見直したいところがあるから、付き合ってくらないか？」


一刻も早く帰って休みたかったが、仕事なら仕方ない。

わかりました。と返事をし、朝比奈と一緒に会場を後にした。

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