「ご馳走様でした。」
「美味しかったです!ご馳走様でした。」
「あら、お粗末様。ありがとう!嬉しいわぁ〜!」

おばぁちゃんが嬉しそうに洗い物をしている。
私はさっきの出来事を引きづって明日野さんと目が合わせられないままでいた。

「朱!お風呂湧いたみたいよ!入ってらっしゃい。」
「はぁい。」

見たいテレビがあったけど、明日野さんと気まずいままリビングにいたくなかったので、素直にお風呂に入ることにした。

自分の部屋からお風呂上がり用の部屋着や下着を持って、お風呂場へ向かう。

「あ〜き」

背後から腰に手を回されて引き寄せられる。
「ひゃあ!」

びっくりして、ドッドッドッと心拍数が上がる。
「あああああ明日野さん!?何するんですか!!!!!」
じたばたと手足を動かすけどビクともしない。

何を言おうと囁かれただけで腰が抜ける私だ。
抱き寄せられて焦るのも仕方が無い。

「あの…ほんとに……!!」
「ねぇなんで目合わせてくれないの」
「……は?」
「さっきあげたブレスレットもしてないし……」
そう言って私の左腕をスルッと這う様に触る

「ひゃ………!
ぶ、ブレスレットはおお、お、お風呂に入るからです…………!!」

噛みまくりながら頭を整理して一生懸命話す。

明日野さんははぁ……とため息をついて私の首筋に顔をうずくめた。

「ふぁ、まって!くすぐったいです……!!」
くすぐったいと言うか恥ずかしいの方が勝っているけど、ドキドキで混乱している。

「ねぇ……朱。俺の許可無しにブレスレット外しちゃだめ。………………わかった?」
そう言って首筋にカプっと甘噛みした。

「ひぁっ! わかった!わかったから!!や、やめてください!!!!明日野さん!!ほんとに腰抜けちゃ……」

そうぐるぐる回る視界の中で必死に訴えると明日野さんは離してくれた。
ガクッと崩れ落ちる。

「お風呂場まで運んであげる。
あと僕のことは尚、って呼んで。」

そう言って私を抱っこしてお風呂場まで運んでくれた。

「あ、ありがとうございます……尚くん」

まだ冷めないドキドキの中、尚くんはいつも通りのように喋る。

「どういたしまして。
何なら一緒に入る?」
いたずらっぽく笑う。

「は、はい、入りません!!!」

そう言ってバンッッとドアを閉める。

ダメだ。持ちそうにない。

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