真心の愛を君に......。 〜 運命の恋は結婚相談所で ~
「優花さんは、いつも何時頃おやすみになりますか?」

「えっと.....。テレビとか見てて、けっこう夜更かし、しちゃうこともしょっちゅうで。......何時に寝るとかは決めてないです」

これは、広務さんと長電話したいがための口実。

でも、広務さんは今日残業して、きっと疲れてる。

寂しいけど、早く切り上げなきゃ.......。

”優花さんの声が聞きたくて”と言った広務さんの言葉は私をどこまでも、恋する女にした。

彼を愛おしく思うたびに、切なさも加速する。

受話器越しの彼は、どんな部屋に住んでいて、今部屋のどこにいて、どんな格好をしているんだろう?

私があなたの部屋に行って、抱きしめられる日はいつ......?

付けっ放しのテレビから流れる恋愛ドラマは、キスシーンの真っ最中。

右耳に届く彼の優しい声とロマンチックな映像が混ざり合い、私は胸がキュゥッと締め付けられた。

早く広務さんに会いたい。

デートまであと3日......。

「当日は優花さんの最寄駅まで、俺迎えに行きます」

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