私の愛しいポリアンナ

愛ならば知っている



一体何がどうなってそうなったのか、原因も理由もわからない。
3度目の見合いの日、酔いつぶれた秋とみのりは睡眠欲のままに2人で仲良く寝た。
そのあと、なぜかみのりが設楽秋の家に住み着いた。

「設楽さんのベッド気持ちいですね」

寝起きのガサガサの声で、みのりはそう言った。
まずそれよりも言うことがあるだろ、と思ったが、二日酔いの重い頭では怒鳴る気力も失せる。

「そりゃあ、センベラだからな」

「なんですか、それ?」

「全部天然素材ってことだ」

あー、くそ、頭痛い。秋はそうつぶやいてなんとか立ち上がると、水を飲みにキッチンに行く。
みのりものそりと起き上がりついてくる。
「あらら化粧落としてない」なんてつぶやいているが、女として「あらら」で済ませていい場面ではないだろう。
朝の爽やかな光の中、腫ぼったい目をして水を飲む2人。
赤ワインには気をつけよう。
秋がそう決意している間にも、みのりは勝手にバルコニーに出て行く。

ルーフバルコニーではないので、日当たりがいい。
みのりは気持ちよさそうに日光を浴びている。クイッと伸びまでしていた。
秋が育てているシソやトマトを楽しそうに眺めながら、「設楽さん」とさっきよりはマシになった声でこちらを呼びかけてきた。



< 124 / 189 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop