まだ…
「離婚したんだ…」


彼との情事の後そう言った。

「そうなん。
経済的に大丈夫やと思うたからしたん?」


まぁ、旦那と不仲じゃなきゃ彼とこんな関係になってないもんね…


「ん…そういうんじゃないけど…
別れる予感は、あったしね。」


そう、今年あたり別れるんじゃないかと何年も前から感じていた。


もともと、子どもができたことで、一緒になったんだけど…

私は、籍を入れるつもりなくて渋っていた。
それを、子どもには、両親が揃っていたほうがよいと説得されて一緒になったんだ。


まぁ、後悔先にたたず!
諺ってすごい!


籍を入れる条件として、私の姓にすると話しあって決めた。


それなのに、翌年には、母親に言われたからと姓を戻したいと言い出した。


だいたい、一緒になるとき、母親は小さいときに家を出ていって、父親と祖母に育てられたから、母親のこと気にしなくてよいと言っていたんだ。


それが、全然違ってたなんてたいして月日がたたなくてもわかった。


姓に関しては、姑さんも私に直接言ってきたりしたけど、私は一切取り合わなかった。
二人で話し合って決めたことなんだ。

それを覆すときには、別れるときだと思っていた。



それが、結婚してから一年くらいのときの出来事。





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