きみが虹を描いてくれた青空の下で
最悪の出会い

「八重? どこいった?」


私が言い終わるか終わらないかのタイミングで、廊下から男の人の声がした。


「あんた、治るかもしんないって、自分がおんなじ病気になった時言えんの? あたしはまだそこまでじゃないけどどんどん悪くなるし、骨髄移植で治るって言われてもドナー待ってるあいだに友達は死んじゃったし、さっき話した子だってね……」
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