復讐日記
本物
その日の夜、あたしは花音とファミレスで会っていた。


「急に会いたいなんて言うからビックリしたよ」


花音はオレンジジュースをひと口飲んでそう言って来た。


「ごめんね。どうしても花音に言いたい事があって」


あたしはホッとココアを手で包み込んでそう言った。


「言いたい事ってなに?」


「あの日記、本物だよ」


知らず知らず声が小さくなってしまう。


けれど、花音はちゃんと聞きとってくれたようだ。


「え?」


「今日、剛の彼女のミオリが通り魔に遭ったの。あたしが日記に書いたから」
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