「これって食べれるのかな?」


携帯を開いて、必死に画像と実物を見比べる。

さっき一見同じに見えたけど、食べれない山菜を見つけてからは慎重に調べて採っている。

もし、毒でもあろうものなら大変だ。


「あ、大丈夫だ! げっと~」


それでも、徐々にコツを掴んできてからはパッと見て分かるようになってきた。

気が付けば、時間も忘れて山菜取りに没頭。

お昼ご飯を食べるのも忘れて、気が付けば3時だ。

空っぽだった籠の中も徐々に埋まりだしてきた。

それが嬉しくて、夢中になって足を進めているうちに思ったより山奥まで来てしまった。

それでも、真っ直ぐに歩いてきたから真っ直ぐに降りれば家に着くはず。


「もう少し頑張ろうかな」


没頭すれば、とことんタイプの私。

せめて、この籠が満杯になるまでは頑張りたい。

まだ日没まで時間もあるし、あと少しだけ――。


そう決めて、更に収穫のありそうな山奥に足を進める。

だけど、それが事件の始まりだった――…。