猛烈に卑猥な想像を繰り広げる私に、朝比奈さんの黒目がちな瞳が向けられる。

どこか気怠そうなその姿から漂う色気に、不覚にもドキッとしてしまった。

それでも、ぐっと布団を握りしめて朝比奈さんを睨みつける。


「説明してください! こ、これはどういう事なんですか!」

「何? 覚えてないの?」

「ざ、残念ながら」

「逆に、どこまで覚えてる」

「えっと……一緒に食堂で……飲んだ所まで」


面白いくらいそこで記憶がプツリと途切れている。

目が覚めたら朝比奈さんの腕の中で、その間の記憶が一切ない。

でも、確かに昨日自分史上最高に飲んだ事だけは覚えている。

ていうか、私ってそんなに酒癖悪かったっけ?


ダラダラと冷や汗が落ちそうになる中、ボーっと天井を見つめながら何かを考え込んでいる様子の朝比奈さん。

この現状の説明を一刻も早くしてほしいのに、いつもと違ってスローペースだ。

それでも。


「へぇ、覚えてないんだ」


そう言って、朝比奈さんは天井に向けていた視線をゆっくりと私に向けた。

そして、あろう事か、ゆっくりと壁に張り付く私を追い詰めるようにジリジリと近寄ってきた。